この記事では、色彩検定の概要や役立つ場面、何級を受検すべきかなどの基本的な疑問にお答えします!
『色彩検定』を簡単に説明すると、色に関する幅広い知識や技能を問う検定試験です。
美術系の学生や仕事で色を扱う人にとっては色彩検定といわれてピンと来るかもしれません。
一方で、それ以外の人は『色彩検定ってどんな試験なのか』分からないですよね。
筆者も色彩の“ド素人”であり、色彩検定など知りませんでした。
ひょんなことから受検することになって試験について調べましたが、初学者が知りたいことをまとめた記事がなくて苦労した経験があります。
結局、色々なサイトを漁って情報収集しましたが、勉強を始めるまでに時間を要してしまいました。
その経験を踏まえて、初めて色彩を勉強する人が独学で合格するために必要な知識をまとめた記事を執筆しました。
同じような境遇の人にとって参考になると思いますので、最後までご覧ください!
色彩検定とは
概要
「色彩検定」は、色彩検定協会が主催する検定試験であり、公式HPには以下のように記載されています。
色彩検定では色の基礎から、配色技法(色の組み合わせ方)、専門分野における利用などを幅広く学習します。「色彩検定」の学習によって感性や経験によらない、理論の土台を身に付けることができます。
引用:色彩検定公式HP
世の中には、あらゆる「色」が溢れているにも関わらず、義務教育の中では色彩の知識や技能を学ぶ機会がないため、個人の感性や経験則に頼らざるを得ない状況になっていますよね。
そこで、色彩検定を通して色に対する正しい知識や技能を身につけることができます!
受検案内
色彩検定は毎年6月と11月の年2回実施されます。(1級は11月のみ)
夏期検定【3級/2級/UC級】 | 冬期検定【3級/2級/1級/UC級】 | |
---|---|---|
申込み期間 | 4月1日(月)〜5月16日(木) | 8月5日(月)~ 10月3日(木) |
試験日 | 6月23日(日) | 【3級/2級/1級/UC級 】11月10日(日) 【1級2次】12月15日(日) |
試験時間 | 【3級】10:30〜11:30(60分) 【2級】12:30〜13:40(70分) 【UC級】14:30〜15:30(60分) | 【3級】10:00~11:00(60分) 【2級】12:00~13:10(70分) 【 UC級 】13:50~14:50(60分) 【1級1次】15:30~16:50(80分) 【1級2次】13:00~14:30(90分) |
1級/2級/3級/UC級と4つの検定レベルに分かれており、試験の時間帯が被らないようになっているので全ての級で併願受検ができます。
受検資格ですが、制限はなく、誰でも何級からでも受検することができます。
ご自身の目的に合わせたレベルを受検できるので、遠回りすることなく必要な知識を学ぶことができますね!
3級 | 2級 | 1級 | UC級 | |
---|---|---|---|---|
受検資格 | 誰でも受検可能 何級からでも受検可能 | 誰でも受検可能 何級からでも受検可能 | 誰でも受検可能 何級からでも受検可能 | 誰でも受検可能 何級からでも受検可能 |
検定実施時期 | 夏期:6月 冬期:11月 | 夏期:6月 冬期:11月 | 冬期のみ 1次試験:11月 2次試験:12月 | 夏期:6月 冬期:11月 |
検定料 | 7,000円 | 10,000円 | 15,000円 | 6,000円 |
試験方法 | マークシート式 | マークシート式 (一部記述式) | 1次:マークシート式 (一部記述式) 2次:記述式 (一部実技) | マークシート式 (一部記述式) |
試験時間 | 70分 | 80分 | 1次、2次:各90分 | 60分 |
合格基準 | 満点の70%前後 難易度により多少変動 | 満点の70%前後 難易度により多少変動 | 満点の70%前後 難易度により多少変動 | 満点の70%前後 難易度により多少変動 |
独学の可否
初学者でも「独学ができるか」気になると思いますよね。
結論から言えば、『独学は十分に可能』です!
筆者も全く知識のない状態から独学で合格しています。
※1級に関しては、実技があるので分かりません
経験上、自分で勉強していて困ったことはありませんでした。
知識ゼロからのスタートだと覚えることが多いので大変かもしれませんが、コツコツと勉強していけば合格は可能ですよ。
勉強法
▶︎【有料級】“独学”で色彩検定2級に合格した勉強法と体験談
オススメのテキスト
▶︎【2024年】色彩検定2級に独学でも合格できるオススメ参考書&問題集
どんな人が受検すべきか
ファッションやデザイン関係の仕事をしていないので色彩検定は無関係と考えている方は多いと思います。
筆者もその1人でした。
しかし今は、“誰しもが学んだ方が良い知識”だと感じています。
日常生活において色に触れる機会って多いのではないでしょうか。
例えば、仕事でプレゼン資料やPR用ポスターを作成する時は必ず使用します。
今まで何となく決めていた配色も正しい知識を身につけることで効果的になり、より良い資料やポスターを作成できるようになります。
プライベートだと洋服や部屋のインテリアを選ぶ時はどうでしょう。
色に関する知識がないと自分の好みで選ばざるを得ません。
正しい色を選ぶと自分をより魅力的にみせたり、部屋の雰囲気を自由自在に変えることが可能になります。
このように色彩は戦略として使うことができるため、どなたでも学ぶ価値はあると感じています。
筆者はこの資格をとってからプレゼン資料の質が見違えるほど向上したり、洋服を選ぶ際も学んだ知識を活かしてコーディネートできるようになりました。
どのレベルを受けるべきか
レベル(級)別の目安
各級の目安ですが、以下のようになります。
対象者 | 合格レベル | |
---|---|---|
1級 | プロフェッショナルとして色彩設計に携わる方 | 色彩と文化、色彩調和論、測色、色彩とビジネス、ファッションビジネス、景観計画における色彩基準など、2級と3級の内容に加え、以上のような事柄を十分に理解し、技能を持っている。 |
2級 | 実務に応用したい方 | 色のUD、照明、表色系、色彩調和、配色イメージ、ビジュアル、ファッション、インテリア、景観色彩など、3級の内容に加え、以上のような基本的な事柄を理解し、技能を持っている。 |
3級 | 初めて色を学ぶ方 | 光と色、色の分類と三属性、色彩心理、色彩調和、配色イメージ、ファッション、インテリアなど、色彩に関する基本的な事柄を理解している。 |
UC級 | 一般社会人・公共、福祉、設計者 | 色が見えるしくみ、ユニバーサルデザイン、色覚の多様性、高齢者の見え方など、配色における注意点や改善方法を理解している。 |
どの級からでも受検することが可能ですので、ご自身の目的に合わせて選んでみてください!
いきなり2級を受けた理由
色彩に関する知識のない筆者が2級を受検した理由ですが、
「仕事で活かしたい」と思ったからです。
仕事でポスターやプレゼン資料を作る機会が多いにも関わらず、色の配色を肌感覚で選んでいました。
一方で、正しい知識を学んで効果的な配色ができるようになれば、説得力のある資料を作ることができると考えました。
そのような経緯から「実務に応用したい方」を対象としている2級を受検した次第です。
洋服が好きなのでコーディネートなど、日常生活でも知識が役に立つと考えたのも理由の一つです。
結局どれがいいの?
仕事で資料作りをする機会が多い人や趣味がファッションの人であれば“2級”の受検をオススメします!
初学者なのに2級から受けるのは難しいと思うかもしれませんが、そんなことはありません。
コツコツ勉強することで十分に合格できます。
3級→2級→1級‥のように、順番にステップアップしていくのもアリだと思いますが、受検料も都度かかるし効率的ではありません。
目的に合わせたレベルを受検することで、受検料を節約しながら効率的に知識の習得を目指しましょう!
まとめ
この記事では、色彩検定の概要や役立つ場面、何級を受検すべきかなど基本的な内容をお伝えしました。
『色彩検定』という単語は、試験の申込期間が始まると電車内の広告などで目にする機会があると思います。
“どんな試験なのか?”、“学ぶことでどんなメリットがあるか?”など初学者にとっては分からないことだらけです。
しかし、色彩の知識を身につけることで仕事や日常生活で役立つ場面が多い資格です。
この記事をきっかけに『色彩検定』に興味を持って挑戦する人が増えたら嬉しい限りです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!